私と吉祥寺Vol.2
レポートあるけどちょっとよりみち

私と吉祥寺Vol.2
レポートあるけどちょっとよりみち

 

街を歩いていて、すれ違った人が素敵だったりすると、街の景色も素敵に思えてくることがあります。今通ったあの人はどんな吉祥寺の楽しみ方を知っているんだろう。あの人は今日どうしてそんなに楽しそうなんだろう。

このシリーズは、ドリップマガジンのメンバーが吉祥寺を歩く素敵な人を想像して考えた、吉祥寺を楽しむためのお散歩ストーリーです。

第二回目は大学の課題レポート用の本を探しつつも、いろいろとよりみちをするコウタのお散歩コースです。

梅雨があけて、太陽の日差しが痛いほど、暑くてよく晴れた日。お昼過ぎの井の頭公園は、草木のおかげかアスファルトの上にいるよりも少し涼しい気がする。無意識でも歩けるほど通ったいつもの道を歩いて吉祥寺へ向かう。今日は大学のレポートに使えそうな本を探しながら、ちょっとお散歩してみようかな。

それでもまずは腹ごしらえから。ホットドックがおいしい「Koenig」(ケーニッヒ)に行ってみよう。

ここではいつも花見のときにソーセージを買ってたけど、今年は食べてなかったなあ。ドイツビールもキンキンに冷えてるみたいだけど、レポートあるから我慢しよ。

ソーセージはごろ肉ガーリックをチョイス。しっかりとした噛みごたえの粗挽きお肉の食感が最高!果汁100%の微炭酸ジュース、アップルタイザーとの相性も抜群。

・・・沁みる!

青リンゴをかじったみたいな、みずみずしさが口の中に広がる。

ごはんを食べたら、早速レポートに使えそうな本を探そう。行ってみたかった古本屋さん「一日」に到着。「百年」は行ったことあるけど、こっちもずっと気になってた。

外に面したガレージは広々としていて気持ちいい。

駅から近い場所にありながら、ここにはゆったりとした時間が流れている。中央線が通り過ぎる音を聞きながら、本選びに没頭する。

店内には画集や絵本もたくさんそろっている。昔行ったことのある美術展の図録を発見。

ゆっくりみてたらあっという間にこんな時間!うーん、やっぱりこれにしようかな。レポート用の本を購入。

結構集中したからひと休み。帰り道の途中にある武蔵野珈琲店へ。大きな窓の近くの席は適度に明るくて、いつも居心地がいい。ひとりで来ても落ち着ける空間だ。外が暑すぎたから、冷たいアイスコーヒーを飲もう。

ちょっと甘いものも食べたいな。
「なにか甘いものでおすすめありますか?」

「プリンはいつもすぐに売り切れちゃうからどうかな?ほかにも季節ごとにメニューを変えているから、いろいろな種類がありますよ」

店員さんが優しく教えてくれた。
うーん、レモンのタルトもいいけど、今日はプリンがまだ売り切れていない!
せっかくだから、プリン頼んじゃお。

バニラの香り豊かな、濃厚でなめらかなプリンはとっても美味しい。カラメルソースがほろ苦で、一緒に食べると口の中が幸せ。

ひさしぶりのリフレッシュ!結局レポートは全然進んでないけど、まあいいか。

家に帰って書こ。

衣装協力:Tumblr 

人と人との繋がりを大切にする古着屋さん。オーナーの田村圭さん自身がアメリカから買い付けた古着が並ぶ。商品はメンズアイテム中心だが、中には女性でも着られるようなユニセックスなアイテムも多く、どんな人でも入りやすい。スタイリストでもある田村さんに話を聞けば、自分の運命の1着に出会えるかもしれない。

モデル: 原田浩太  
吉祥寺育ち。筋肉を極めた慶應ボーイを紹介する「慶應大学筋肉図鑑」に掲載された。「自分の好きな筋肉は大胸筋で、最近は大胸筋と腹筋も鍛えてる」と語る。ストイックな彼は、撮影後もすぐにジムへと向かっていった。

訪れたお店
ホットドック: Koenig 吉祥寺店  
小金井に本店を構える本格精肉店の第二号店。井の頭公園の入口で、できたてのホットドックやビールを楽しむことができる。数種類のパンとソーセージから自分の好みの一本を作ってみよう。お店の方のおすすめは「ほうれん草チーズ」のホットドック。
吉祥寺南町1-17-1

本屋: 一日   
コミュニケーションする本屋「百年」の姉妹店として2017年にオープン。外に面したガレージの均一コーナーは狙い目。展示やイベントも活発に行われており頻繁に足を運びたくなる古本屋さん。twitterでの情報発信も充実。
吉祥寺本町2-1-3

珈琲: 武蔵野珈琲店  
40年続く吉祥寺の喫茶店。ネルドリップで丁寧に淹れたコーヒーと手作りの食事が楽しめる。芥川賞を受賞した又吉直樹の「火花」でも実名で登場し、又吉氏本人が奥の席で執筆もしていたという。マスターの作るプリンは人気で、早くに完売する可能性があるのでおはやめに。
吉祥寺南町1-16-11

文: 中村高太郎・原色
写真:QUE

DRIP MAGAZINEでは全ての取材で感染対策を徹底し、距離を保って撮影しております。

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